戒名(かいみょう)の本当の意味を知っている人はどれくらいいるでしょうか?

 

知っているようで、全然知らない人も多くいると思います。

また、なんであんなに値段が高いのかと思っている人もいると思います。

 

 

戒名とは、仏門で修行を積んだ人に与えられる称号のようなものであり、

たくさん修行を積むと、それだけ立派な戒名をもらえます。

 

仏教では徳を積むという考え方があります。

修行をすることや、いい生き方をすることで徳が積まれていきます。

 

つまりは、立派な戒名を持っているということは、たくさん徳を積んでいるということになります。

 

インドでは、山から下りてきた僧侶の戒名を見せてもらえば、どれくらい修行をし、

徳を積んでいるかがわかります。

 

これは、日本でいうところの学歴社会に当てはめるとわかりやすいです。

例えば、あなたが会社の面接官だとします。

そして、面接に来た学生の履歴書には「出身大学:東京大学」と書いてありました。

これだけでは、その学生の人柄や考え方まではわかりませんが

受験生の時にかなり勉強したんだろうという事実だけはわかります。

これは日本において、学歴というものが学生時代に勉強した証明書のような役割を果たしているからだと言えます。

 

 

 

そして、この考えを日本に当てはめてみると、納得がいかない人も出てくると思います。

「なんで日本では、高いお金を寺に出して、戒名をつけてもらっているの?」

と思う人もかなりいます。

 

普通の人は亡くなった時、つまり仏の世界に行く時に戒名をもらいます。

 

ここで一番問題なのは、戒名の値段の高さではありません。

戒名がいくら高くても、故人の家族や親戚がつけてほしいと言って

寺はそれに対して、良い戒名をつけるのですから何の問題もありません。

 

問題なのは、良い戒名をつけてもらうだけの生き方、つまり徳を積んでいるのかということです。

 

例えば、詐欺師として人を騙して生きてきたような人が亡くなった時に、

高いお金だけ払って、格の高いすばらしい戒名をもらってしまった場合を考えてみてください。

遺族はよかれと思ってお金を払っているのですが、当の本人は仏の世界で恥をかくことになります。

 

さっきの例でいうと、学歴を東京大学と偽って会社に入って大きな顔をしていたら、実は高校中退だったようなものです。

当然周りの人から嘘つき呼ばわりされ、その会社には居づらくなるかもしれません。

 

なので、本来の意味を合わせて考えていくと、

その人の身の丈に合った戒名をつけるか、良い戒名をつけて徳を積ませるかのどちらかが良いと思います。

 

私のところに以前、故人に良い戒名をつけてほしいという人が来たことがあります。

そこでその通りに素晴らしい戒名をつけさせてもらいましたが、

その代わりに依頼主の家に行って、仏壇の前で5日間ほど1日何時間もかけてお経を上げさせてもらいました。

お経を上げてその戒名に合った徳を積んでもらったのです。

 

 

「亡くなった方に良い戒名をつけてあげたい。」

そう考えている人はもう一度良く考えて、自己満足ではなく、故人のためになる戒名を考えてあげてほしいと思います。